スポーツチャンバラとは
○スポーツチャンバラの歴史
「スポチャン」の愛称で親しまれているスポーツチャンバラは、現会長で創始者でもある田邊哲人氏が1971(昭和46)年に「使術はすべからく護身から発達をする」というテーマで、小冊子を発刊したときに発祥した。それから門人を育成して、2年後の’73年に「全日本護身道連盟」が発足、その後も発展を続け「国際スポーツチャンバラ協会」が結成されたのは1970年代後半であった。小競技会の開催や啓蒙活動を展開し、現在では会員15万人を数え、インストラクター等の公認指導員が1200余人いる。指導地域は北海道協会から九州鹿児島協会まで、おおむね各地区大会が開催できるほどの力もついてきた。
東京・横浜では市区大会はもとより、地域コミュニケーションづくり競技会などで、老若男女の共通スポーツとして広く普及してきている。特に近年は各地区の幼稚園児の体育指導の中に取り入れられ、その拡大は大きく協会の勢力アップにつながっている。
○スポーツチャンバラの用具の経緯と安全性
先にも述べたように、発案者は護身道講師や剣道・銃剣道の指導をしていた田邊会長である。従来の重い防具や固い規則で呪縛している不自由な武道ではなく、自由奔放に神社の境内や野山を駆け回って遊んだ「チャンバラごっこ」に注目したのが端緒だった。新しい用具とルールを開発することで「安全と公平」を担保し、体育館で行う現代的なチャンバラごっことして”スポーツ”の土俵に引っ張り上げたのである。用具は「エアーソフト」と称する柔らかい棒状のもので、その中身は世界中どこにでもある空気だ。この用具の開発によって、世界中の人々が共通のスタンスで競技できるようになった。それまでは、例えば「スポンジ製」とはいっても国や地域によって堅さや材質が異なり、みんなが公平に競技を行うことができなかったのである。
今まで約20年間には、用具の不備によってさまざまな事故があった。旧式のソフト棒は中心に固い芯(ポリカやプラスチックなど)が入っていたため、外側を包むソフト材が使用頻度により徐々に疲弊し、やがて固い中心が直接、指や頭に当たることもあった。指の柔らかい女性や幼年に限らず、大人でも指の損傷事故が頻発した。
これらの事故の防止策として、安全性を逸する直前、つまり外部からソフト材を押したときに中芯の固い部分が感触されるものには、ソフト材の新規交替を使用者と管理者双方に二重、三重のチェック責務を設け、安全管理には配慮をしていたつもりだったが(選手には安全用具の使用義務、インストラクターには安全管理責任、大会主催者や試合場審判員には安全点検義務など)、競技人口が増え、また規定以外の材質で補強したりなどで、現実は協会のチェック機能のキャパシティをオーバーしてしまっていたようだ。したがって、これらの欠点を克服するために「世界共通の安全と公平」をキャッチフレーズに、前述の「エアーソフト」の開発がなされた。そして、世界共通の「空気」を利用したエアーソフト棒の登場により、スポチャンは本当の意味で”世界の老若男女が安全かつ公平にプレーできる”健康スポーツとして、名実ともに確立されたといっても過言ではないと思っている。
○世界に広がるスポチャン
海外においても年を追って理解者が増え、1997年3月にはハワイで協会が発足、6月には全米大会、フランス大会、7月にはオーストラリア、エジプトと、普及活動が快調に進んでいる。また、協会のビッグイベントである世界選手権は過去24回開催され、1995年度には世界17カ国から総勢1200余人の選手らが参加して、盛大に挙行された。ただし、近年は参加人数が増えたので全員を収容できる会場が無く、少年部と青年部の2度に分けて開催されている。
ちなみに1996年は日本人が優勝したが、その前々年の優勝者はアメリカ人であった。また、世界チャンピオンが中学生であったりと、必ずしも大人が勝のではないところに、このスポーツのおもしろさがある。
○教育面への効果も
これは日本の中でもいえ、昨今の青少年の武道離れはそれを如実に証明している。「教える」と称して、「おさえる」という圧伏教育がその端々に垣間見えるからかもしれない。
とにかくにも我々は”世界人を理解する、世界人に理解される”ということをテーマに、「それには1人でも多くの世界の人たちと対話すること」として、それを実践している。そしてお互いに正々堂々と力一杯戦うことで、その流れる汗の中に共通の言葉はなくとも「心の会話」はできていると思っている。スポーツのすばらしさは「詭弁を弄せずとも真の心の会話のできること」だと思う。スポチャンとは、騎士道精神、武士道精神すなわちフェアープレイを尊重し、勝負に拘泥せず、物事に執着しない、さわやかな人間になって、世界人の仲間入りをさせていただくトレーニングの場だと思っている。そのために、我々はさまざまな企画やイベントに参加させていただき、また協会も率先して地域(市町村単位)の交流会を開催しているところである。
○追加や補足があり次第更新します。
SPORTS−CHANBARA@